ブルワーズ青木ら輩出の宮崎県…甲子園決勝を目指す 宮崎県高鍋町にある「高鍋町営野球場」。町営ながら、グラウンドの面積や方角は甲子園球場と同じ。観客３０００人を収容できるスタンドもある。地元の名門校である高鍋高が練習場として使い、社会人や大学チームがキャンプを張る。 　この球場は、昭和２９年夏、高鍋高が宮崎県勢として初めて甲子園に出場した記念に造られた。 　宮崎県勢はそれまで、全国で唯一、甲子園出場がない県だった。その４年前の昭和２５年秋。高鍋高は九州大会で準優勝しながら、翌年のセンバツは「実績不足」を理由に落とされた。それだけに２９年夏、高鍋高が南九州大会を制して甲子園出場を決めたときは大騒ぎ。試合会場の宮崎市から高鍋町まで、パレードが行われたほどだった。 　当時の高鍋高を率いたのが平原美夫。のちに「宮崎県高校野球の育ての親」といわれ、県高野連の初代理事長となる。高鍋町営野球場には平原の胸像が建っている。 　平原は好投手を多く育てた。昭和３７年センバツ出場のエース・清（せい）俊彦は、西鉄時代にノーヒットノーラン。近鉄では４年連続２けた勝利で通算１００勝をあげた。同４０年夏に４強入りしたチームのエースは牧憲二郎。南海にドラフト１位入団し、阪急でも活躍した。 　平原の息子の美樹も、父が監督の時代に選手として甲子園出場。父と同じ高鍋高の監督で甲子園に出た。教え子の右腕・池田親興は、法大－日産自動車を経て阪神へ。昭和６０年の日本一に貢献した。現在は解説者。 　平原美樹の息子の義亜は、鹿児島商工（現樟南）で甲子園出場。宮崎学園の監督となり、平原家は三代で高校野球監督となった。 　高鍋高は、高鍋藩の藩校を母体として創立された伝統校。野球部は昭和２３年創部で、甲子園出場は日南学園と並ぶ県内最多の春・夏１０回。４強１回、８強１回の実績がある。 　高鍋高と並ぶ名門が宮崎商。プロ野球のいぶし銀選手を輩出した。昭和３８年夏、甲子園初出場の３、４番が高橋博士（捕手）と小川亨（中堅手）だ。高橋は捕手で南海に入団して内野手に転向。日本ハム時代の昭和４９年には、１試合で全ポジションを守った。一塁－捕手－三塁－遊撃－二塁－左翼－中堅－右翼－投手。消化試合のファンサービスだったが、日本球界で唯一の記録として残る。 　立教大から近鉄入りした小川は近鉄一筋１７年。通算１６３４安打、球団記録の１９０８試合に出場した。球団の愛称・バファローズ（猛牛）から「モーやん」と呼ばれて親しまれた。現在は、保護観察処分を受けた若者への説論などを行う保護司として活動する。 　水谷実雄は、昭和３９年夏の甲子園で４強入りした２年生エース。広島黄金時代に５番を打って首位打者獲得。阪急では打点王になった。通算１５２２安打。６球団で打撃コーチを務め、多くの強打者を育てた。 池田親興 　現役プロ選手には、ヤクルトにドラフト１位入団した左腕・赤川克紀がいる。 　日南学園は、平成に入って甲子園の常連となった。西武からオリックスに移って活躍中の外野手・赤田将吾（平成９年春、１０年夏出場）。同じオリックスの先発・寺原隼人は、同１３年夏に“甲子園最速”（当時）の１５４キロをマークした。この２人を含め、現役プロ選手が７人もいる。 池田親興 　元ヤクルト監督の武上四郎は、明治時代創部の古豪・宮崎大宮高（甲子園２回出場）の出身。巨人のヘッドコーチ、サンケイスポーツの評論家も務めたが平成１４年、６１歳で亡くなった。池田親興 　都城農は広島で２１３勝を挙げ、ことし殿堂入りした北別府学。都城高（私立）は、日本ハム一筋２２年で２０１２安打の田中幸雄（昭和５９年春・夏出場）を輩出した。 　現ロッテ監督の西村徳文は、福島高（串間市、県立）が唯一、甲子園に出場した昭和５１年夏の２年生二塁手だった。今季、ヤクルトから大リーグ・ブルワーズ入りした青木宜親は日向高。 　甲子園８回出場の延岡学園からは、元ロッテのエース・黒木知宏（平成３年夏出場）や、楽天の草野大輔（同６年夏出場）が出た。 　宮崎県勢の甲子園最高成績は、高鍋高と宮崎商の４強。山形、山梨、富山、島根とともに、まだ決勝進出がない。レベルアップが待たれる。＝敬称略（次回は鹿児島県編） 池田親興 asics ランニングシューズ gucci 長財布 chanel 財布 新作 adidas スニーカー adidas originals スニーカー jeremy scott climacool adidas campus 80 stan smith 2014 バンズ 靴 lv bag nike dunk air jordan 1 air jordan 6 air jordan 8 リーボック puma スニーカー 996 new balance nb 574